それを聞いて、彰の表情が少し曇り気味。
そして、女性・静代の遺体が運び込まれ、言われていた通り大己と彰は解剖に参加。
だがそこに、静代の夫・野間口が解剖を中止するよう言ってくる。解剖しても生き返るわけじゃないと。
佳奈子は解剖しなくてもいいのかと確認に行くが、野間口は断固として拒否。
死因が不詳で本当にいいのか、解剖するべきだと思うという佳奈子。
大己は、それを野間口に伝えた方がいいんじゃないと。
大己達は野間口の家に行き、靴屋を営んでいる野間口に、佳奈子の靴を注文。
そこに洗濯機が運び込まれ…それはどうやら静代が買っていた物のようで。彰と哲平が洗濯機を取りつける事に。
そして、佳奈子は自分の母親の一件を野間口に語る。
佳奈子の気持ちに感謝しつつ、やはり野間口は解剖には応じない。
野間口の話を聞いて、解剖しなくてもしょうがないと思いだしたと言う亮介と哲平。
大和田によると、静代はタイムセールで転倒した為に死亡してしまった可能性があると。
それでもやっぱり、佳奈子は納得出来ず。そんな佳奈子を連れ、大己は何処かへ出かける。
一方、落ち込んでいる彰に、声をかける亮介。
彰は、解剖が中止になり、解剖に参加しなくなってホッとしたと打ち明ける。
「心のどこかで解剖から逃げたい気持ちがあったんだよな…」
それを聞いていた玲子は、法医学を辞めた方がいいんじゃないと一刀両断。
出て行ってしまった彰を、亮介は追いかける。
スーパーに来た大己と佳奈子は、店員から事情を聞く。
静代は一度転倒したが、大丈夫だと起き上がって買い物を続けたようで。
その次に、野間口の店へ。そこでは、野間口が静代に最後にはかせる靴を作っていた。
犬の散歩がてら、静代はスーパーで買った牛肉で何を作ろうとしていたか大己が訊ねると、野間口は肉豆腐と。
最近、静代は肉豆腐ばかり作ったり、家にあるのに目覚まし時計を買ってきたりしていたようで。
静代がダンス教室に通っていた事を聞いた大己達は、早速、そこへ行き、変わった様子が無かったか聞いてみる。
どうやら最近、物忘れが激しくなって、ダンスを覚えるのについていけないと、座っているだけだったと。
玲子に言われた事を気に病み、このまま続けていくかどうか悩む彰。
そんな彰に、亮介は本当に怖いのは自分に失望する事。哲平も、イメージなんて全然当てにならない、彰と仲良くなれるなんて全然イメージ出来なかったと励ます。
そして、とうとう明日は静代のお葬式。
大己はと電器店に行き、静代の事を聞いてみる。
静代はそこで洗濯機を買っており、そして目覚まし時計を買って行ったと。そしてその後、静代は亡くなったようで。
研究室に戻った大己は、タイムセールの事で何だかんだと話しているのを聞いていて、いつも通りに何か思いつきます。
大己は佳奈子達を連れ出し、野間口の家へ。
大己と佳奈子は野間口に、静代が実は犬が嫌いだった事を話す。でも、犬を飼いたいと言い出したのは静代だった。
そして、転んでぶつける前に、静代はお腹を痛がっていたと。
「僕思うんです、何か隠していたんじゃないでしょうか?」
野間口は静代に、あの人達にお前を任せていいのかと、遂に解剖を了承するのだった。
そして解剖する事になり、彰も準備を始める。
だが玲子は、貴方の練習の為に解剖をするわけじゃないと。
「自分の為にやるんじゃありません。ご遺族の為に、少しでも力になりたいんです」
彰は頭を下げて、玲子にお願い。
佐川に、野間口には大己と佳奈子が説明をするよう告げられる。それが、野間口の希望だからと。
死因は予想された通りのものだったが、静代は野間口に自分が末期の胃ガンだった事を隠していた。
苦手な犬を飼ったのは、野間口が1人になるのが心配だったから。
家事が不慣れな野間口の為に、洗濯機も簡単なものを購入していた。
肉豆腐を何度も作っていたのも、最後に沢山食べさせて上げたかったから。
ダンス教室は1ヶ月程踊っていなかったが、野間口に心配させないよう行っていたようで。
そして、女性が買っていた目覚ましには、静代の声が野間口を起こす声が残されていたのだった。
帰り道、やたらと佳奈子に接近する大己wでも何も言わずにそのまま歩き出し、佳奈子も笑顔で大己の後を追う。
朝、静代が残した目覚まし時計で起きて、洗濯機で洗濯をし、犬の散歩に行く野間口。
「お前がいてもな、寂しいんだよ」
靴が出来上がり、佳奈子は大己と一緒に野間口の元を訪ねるのでした。