![]() | 七瀬ふたたび (新潮文庫) 筒井 康隆 新潮社 1978-12 by G-Tools |
老人ホームに勤める七瀬。
一方、テレビで流れる通り魔事件。
その現場に居た恒介は、七瀬の姿を幻で見るようで。
母親が事故に遭い、病院に駆けつける七瀬。
母親の声が聞こえてきた七瀬だが、実際には意識不明。
だが、母親の手を握った瞬間、七瀬は母親が見ている夢を一緒に見るのだった。
そして、七瀬の母親は亡くなってしまう。
母親の葬儀の最中、様々な声が聞こえてくる七瀬。
葬儀には、父親を知っているらしい藤子の姿も。
父親の事を問い詰めようとするが、姿を消してしまう。七瀬はテレパスみたいですね。
職場に出る七瀬だが、皆の声が聞こえてきて苦しむ事に。
でも、「笑顔を取り戻して」という声に、励まされるのだった。
そしてまた、通り魔事件勃発。
写真を見ていた刑事は、事件現場に同じ人物が写っている事に気付く。
恒介は、また誰かが襲われる幻を見て、現場へと駆け出す。
でも、助ける事は出来ず、女性は襲われてしまう。
現場近くに居たところを目撃され、どうやら疑われてしまった模様。
一方、七瀬の元に友人・瑠璃が訪ねてくる。
口にしている事と心に思っている事が同じ瑠璃に、七瀬は癒されてるようです。
父親の死の真相を確かめる為に、勤めていた会社へ向かう七瀬。
でも、父親の記録は残っていなかったと。
恒介の元に警察が現れ、何故現場に居たのかを追求される。
そんな最中、七瀬が居る場所がはっきり分かるイメージを見た恒介は、その場から逃げ出してしまうのだった。
列車に乗った七瀬は、七瀬と同じように心の声が聞こえる少年・朗と遭遇。
恒介をしっかり尾行している刑事達。
そして、恒介は今度は、列車が事故に遭うイメージを見ると。
両親が亡くなってから力に目覚めたという朗。
七瀬と一緒に居たいと言い出すのだった。
今度こそ刑事を巻いた恒介は、七瀬を探す。
また列車の事故のイメージを見る恒介。そのイメージは、七瀬と朗にも伝わっているようで。
「君は誰なんだ。何故俺は君と出会ったんだ」
唐突にそんな事を言い出す恒介に、七瀬と朗は少々引き気味。
でも、恒介はどうやら七瀬の父親を知っている模様。
そして、列車が事故に遭う事を、七瀬に教えて、列車から降りるように言う。
七瀬と朗は何とか皆と一緒に降りるようとするが、恒介は強引に七瀬を連れ出す。
後から降りてきた朗も、何とか無事。
これまでもずっと未来を変えようとして来たものの、変える事が出来なかった恒介。
そして、事故は起こってしまったようで、七瀬と朗は、乗客達の苦痛を感じ取るのでした。